作品がひとつつくり終わるとタイトルをつけなくてはいけません。これがいつも苦手でいつも悩みます(英語でつけているというのもありますが)。「無題」や説明的なもの、記号的なものは楽だし、その作品にあっていればいいのですが、あまり見る人に対して優しくない感じがするのです。
理想を言えば、タイトルがよりイメージを喚起させるものでありたい(ダブルミーニングなど)と思っているのです。
たとえばルネ・マグリットのタイトルはイメージとかけ離れたものでありながら、比喩的であったり意味深なところが面白いなあと思います。
マグリットのようにはいきませんが、最近は時間性を帯びたタイトルをなるべくつけて作品のスパイスになればいいなと思っています。時間性を意識するのは、”過去のもの”である写真と、切るという時間の感じる(であろう)行為で画面が成り立っているからです。なかなかうまくいかないですが、作品と同様残っていくものなのでおろそかにはしたくないですね。