前の日記で大竹伸朗のことを書いたので、その続き。
前から知ってはいたけど、きちんとまとまって作品をみたのは2006年の東京都現代美術館の「全景」でした。何がどういう風にすごい、というのは言葉が陳腐になるくらいすごくて、一人の人間がここまで作れるものなのかというほどの欲望、パワー、執着心、のようなものを感じました。
「既にそこにあるもの」という本は彼のエッセイですが、これはアーティストとしてのスタンスが随所に生き生きとした言葉で語られています。以下は引用。
「私はどんどんどんどん次の何かをつくり、そしてそれを自分で見、その瞬間自分の中でジュッと音を立てて起きる感覚に底知れぬ快感を覚える、という風でありつづけたい。そこにわかったような理屈をつけ、どんどんつくらなくなったら、それはもう私ではない。(中略)・・・どんなに認められまいと、一点も売れなかろうと、私は笑顔でどんどんどんどん次の何かをつくる、私の見たいものを私のつくりたいようにつくる、そんな男に私はなりたい。」
自分が仕事から帰ってきて疲れてて、今日は制作はせずに寝ようかな、という時にいつも思い出す言葉です。